高校卒業後すぐに就職した、新卒の社会人が3年以内に会社を辞める離職率は約50%です。
約半数もの高卒の新入社員たちが、3年の間にどんどん退職していき、新卒社会人から抜け出てしまっているのが、今の日本の高卒の雇用状況です。
短期で会社を退職してしまった、いわゆる短期離職者の多くは、非正規雇用の派遣社員やフリーターになります。
なぜなら、いくら若いといっても、最終学歴が「高卒」というのは、今の時代では少し物足りなく、転職活動が難しくなってしまうからです。
高卒の新社会人が会社を退職するワケとは?
高校を卒業してすぐに新社会人になった若者が、短期で会社を退職してしまう理由とは一体何なんでしょうか?
社会人としての経験が浅いのは、大卒の新社会人と同様ですが、最大の理由が、専門学校や大学などに進学し、学生を続けている友達が青春を謳歌して楽しんでいるのに対し、自分は早くに就職し社会の歯車になり退屈な日々を送っているという感覚が出るからです。
大卒の新社会人であれば、同世代の友達も同時期に社会に出ることがほとんどで、会社の文句を言ったり、慰めあったりして同じ悩みを共有することが可能です。
しかし、高卒の場合は、大学や専門学校などに進む人が多く、高卒就職組は今の時代少数派なので孤独感を感じてしまう人が多いです。
学生の頃と違って、安定した年間休日数や長期休暇などもさほどなく、少ないところだと土・日曜だけしか休日はもらえません。
高校卒業者の就職先として多い、現場作業系や製造業、販売職・サービス業などであれば、平日休みや土日出勤などは普通です。
そして、同世代での仕事も多いアルバイトとは違って、年齢が倍以上あるような中高年世代と一緒に仕事をすることもあり、不慣れな会話やコミュニケーションによりかなり強いストレスを感じてしまいます。
就職し正社員として会社勤めをするようになって、社会で働くことの辛さを感じるのは高卒者も大卒者も同様ですが、最もキツイのは、まだ学生を続けている友達との価値観の相違だと思います。
正社員として社会で働くことの厳しさをわかっていれば、「仕事してる社会人はたっぷり金持ってていいよなぁ」などとは言えませんし、楽なアルバイトの経験しかない学生と正社員では理解し合えない壁があります。
ただ唯一、同じ年頃の同期の存在があれば、まだ耐えていけますが、同世代の人は上に書いたような理由で離職してしまうので、同期が会社を辞めてしまうと影響を受けて自分も辞める…というように、かえって離職する流れで影響を受けてしまう事もあります。
派遣社員やフリーターの方が同じ年頃の仲間も多く休みも自由に取れる!
ハッキリ言うと、高卒の新社会人がもらえる給料の額はかなり低いです。社会保険や厚生年金などはありますが、それらを引くと手取り額は20万円に届かないことがほとんどです。
社会人経験を持たない高卒の新社会人の若者は、「派遣社員やフリーターの方が仕事も楽だし使える給料も多いから羨ましい」と勘違いを起こしてしまいます。
また、他の会社に転職しようと思っても、大学卒業者のように求人の選択肢が多いというわけでもありませんし、フルタイムの労働時間にもウンザリしてきている事が多いようです。
その結果、友達と一晩中遊びたい!恋人とデートする時間を確保したい!という目先の楽しさや快楽の方を選択し、大事な職務経歴を汚してでもフリーターになってしまうのです。
高校を卒業したばかりの新社会人にとってフリーターが一番気楽で楽しい
まだ10代の高卒の新社会人にとっては、あらゆることを自由に選択できるフリーターは最も気楽で楽しい状態です。職場の人間とソリが合わなければ会社を辞めればいいし、一緒に働く仲間は同じ年代の人がほとんど。
職権乱用して弾圧してくる直属の上司も、鬱陶しい飲みニケーションやプライベートの付き合いもありません。
仕事の責任も限定的で、働く時間もコントロール可能です。しかも、頑張って働く時間を増やせば、就職していた頃と同じぐらい稼ぐこともできます。
こんなに気楽で最高な働き方があるでしょうか?もし、ずっと年を取らず10代のままで居続けられるなら、誰しもが自由なフリーターという働き方を選ぶと思います。
しかし、結局はジリ貧になり最後は追い詰められる
残念ですが、そのようなお気楽な働き方が通じるのは20代の中盤あたりまでで、20代も後半に差し掛かってくると、段々周囲の同世代の人たちも正社員になり、焦りが出始めます。
フリーターという働き方が気楽で楽しいのは、20代の前半までで、そこから先は悲壮感や劣等感、焦燥感などに襲われることになります。
しかし、いざ転職先を探して就職しようにも、最終学歴が「高卒」と、職務経歴がフリーターという肩書きが足を引っ張り、特に職務経歴を持っていない社会人として転職活動を行っていかなければなりません。
年齢も25歳を超えてくると、大卒の社会人たちも「第二新卒」という肩書きで転職戦線に参入してくるため、数年の就職期間で短期離職をしてしまった職務経歴をほとんど持たない高卒フリーターの人は、非常に厳しいポジションに置かれていることになります。
まだ20代であれば挽回も可能
肩書きが高卒フリーターであると、転職活動で非常に苦戦します。ですが、これといった職務経歴を持っていなくても、若さ(時間)という最終兵器はまだ所有しています。
なんの経験や資格が無くても、20代の若者を欲しがっている中小企業はたくさんあり、そこに上手く滑り込む必要があります。
なんの計画性もなくフリーターというぬるま湯に浸かっているのは最悪で、30歳を超えてしまうと急に求人の幅は狭くなってしまいます。
そのような場合は、個人で自営業やフリーランスを始めたり、タクシードライバーなどの職歴無しでも採用されやすい業界に入ることになります。
確かなのは、昇進もボーナスもない不安定なフリーターを続けていくのは非常にリスキーだということです。
自営業での仕事を始めるなり、職歴無しでも働かしてくれる業界に入るなりして、とにかく食べていけるぐらいに生活を安定させることが重要です。
自分の能力や特性に合った会社に就職する方法とは?
高卒の社会人がフリーターになってしまった場合、正社員としてすぐに社会復帰し活躍できるかと言うとそう簡単ではありません。
そこで、次の勤務先では、自分の能力や特性にマッチした会社を正しく選択するために転職エージェントの活用をおすすめしたいと思います。
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最近では、20代中心の求人案件を専門的に取り扱う転職エージェントも出てきており、そのような転職エージェントを活用すると、たとえ高卒の短期離職の職務経歴であったとしても内定を取りやすくなっています。
若手の人材や、未経験で初心者 OK の求人案件にも対応しているので、若手をゼロから育成したい、若手の人材に来てほしいと思っている会社の求人を見つけることが可能です。
人材を使い潰して切り捨てるブラック企業や、即戦力人材を欲しがっている会社の求人を避けることによって、効果的な転職活動を行っていくことができます。
転職や就職のプロのアドバイザーであるエージェントが、求人募集をかけている会社をしっかりと審査しているので、求人案件の質が高くなっています。
一般的な総合求人サイトなどは、いい企業も悪い企業も一緒くたに掲載されているので判断がつきづらいです。
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