友達が小売業から転職して事務職に仕事を変えました。1年ほど前から相談を受けていたのですが、「小売業は自分に合っていない」「ほぼ定時で帰宅できる事務職に転職したい」などと言っていました。
そして、最近、ついに念願かなって正社員の事務職員として採用してもらうことができた、との連絡を受け取りました。
転職活動の時の話を聞いてみると、事務職員としてのスキルや経験を持っていなかったので、なかなか会社から採用されず、少しふさぎ込んでいた時期もあったようです。
しかし、事務職として内定をもらうべく、しっかり戦略を考えて転職活動を頑張ったところ、事務職員(正社員)として採用通知を受け取ることができたようです。
前の仕事は小売で短大卒の彼女が、どのようにして未経験から、事務職員の正社員として採用されたのか?
インタビューをしてきましたので、彼女がどんな戦略を持って未経験から事務職員として採用に至ったのか、そのコツをシェアしたいと思います。
安定した事務職になりたい人は多い。競争率は10~30倍あることも
事務という職種は、仕事の内容も決まっていて、定時帰宅できることも多く、小売業やセールス営業などのように厳しい目標ノルマが設定されていないので、主に女性が就きたがる職種と言えます。
難関の国家資格なども必要ないので、事務関係の資格で言うと、簿記であれば3級、貿易実務検定などはC級であれば、3ヶ月ぐらいの勉強で資格取得することが可能です。
それゆえに、採用されるのは難しく、高い競争率になっています。未経験の人が内定を取るのはたいへんです。近年の調査では、一つの求人募集に対し、求職者の競争率は10倍~30倍もある、と報告されています。
募集をかけたのが優良企業であれば、1人を採用する求人に対して、30人もの募集が殺到することもあります。実務の未経験者が、ライバル求職者達から内定を勝ち取るのはとても難しいでしょう。
頑張って簿記二級を取得。しかし…
彼女は、内定を勝ち取る手段として、仕事をしながら簿記二級の資格をあらかじめ取得しておきました。そのおかげで、募集条件で簿記二級以上の項目を設けている企業にも応募することができました。
しかし、それでもライバル求職者がたくさんいて、競争率も高く、しかも実務経験を持っている人がかなり多くいたそうです。
事務の実務経験は、雇用形態が契約社員であっても実務経験とみなされるため、他の求職者の中に実務経験のある契約社員がいると、そちらの人が採用されやすくなるのです。
そのため、残念ながら彼女は簿記二級という資格を取得していながらも、なかなか採用されることはありませんでした。
戦略を変更し英語の資格を取り外資系企業に狙いを定める
このままいくと、失業保険が終わってしまうと思った彼女は、方向転換を行い英語資格である TOEIC の取得を考えました。
彼女は1年ほどですが海外留学の経験があり、ブランクはありましたが、英語にはなじみがあったので、すんなり戦略変更を行うことができました。
1~2ヶ月ほど受験勉強のように必死になって勉強し、どうにか TOEIC650点(英検二級レベル)を取得することができました。 TOEIC と簿記二級の資格を持って再度、転職活動に向かいました。
今度は、簿記と英語のダブルの有資格者を求めている外資系の企業を狙って応募したところ、最初に面接を受けていた日本の会社と比較して驚くほど競争率が低下したそうです。
とある日本の会社の事務員募集の時は、競争率30倍でしたが、外資系の会社の事務員募集( TOEIC 600点以上・簿記二級)では、競争率3~4倍とかなり低かったようです。
事務職に就きたがる求職者は非常にたくさんいますが、英語というスキルが求められることによって、一気にライバルが激減したことに彼女はとてもびっくりしたそうです。
結局、彼女は四つの会社に応募して、三つから内定通知をもらうことができたようです。
提示された年収は なんと400万円
事務職の年収というと、だいたい250~300万円ぐらいが平均です。ですが、彼女に提示された年収額はなんと400万円だったのです。
TOEIC600点以上は、日常英語のやり取りが可能なレベルなので、彼女はそれほど強いアピールになるとは考えていなかったのですが、簿記と英語のダブルで資格を所有している人は極端に少なく、そのおかげで年収が高くなるようです。
また、内定をもらえた外資系の企業は、営業の平均年収が1000万を超えているという事もあり、そもそも給料のいい会社であったという事もプラスしているようです。
簿記の資格と合わせて、英語の資格も取ってアピールすれば、格段に競争率が低下し、内定を貰いやすくなるだけではなく、年収も大きくアップさせる事も可能なのです。
未経験の人ほど転職の際はしっかりと事前準備をしましょう
今、彼女は、英文でやり取りを行って、アメリカのメーカーから医療機器を輸入・管理する部門で事務職を任されています。
初めの方は「英語でコミュニケーションがとれなかったらどうしよう…」と心配していたようですが、実際、英語を使用するのはメールでのやり取りがほとんどで、英会話能力はそれほど必要ではなかったようです。
それよりも、エクセルのスキルの方が必須であり、事務職で働くならエクセルも勉強しておけば良かったと言っています。しかし、残業もほとんどなく、定時帰宅ができ、休日出勤もない環境で働けて、とても満足しているようです。
私は彼女のうまくいったキャリアアップの話を聞いて、未経験で転職する際には、やみくもに面接を受けるよりも、しっかりとした戦略を立てて、必要な資格やスキルを獲得し、競争率の低い企業をピンポイントで狙った方が、より良い結果が出やすいと感じました。
未経験の状態から、事務職に転職をしようと思っている方は、簿記の資格だけに頼ることなく、他の転職者が所有していないような資格やスキルを取得しておくと採用される確率がグンと上がります。
英語やパソコンなど、簿記にプラスして何らかのスキルをもう1つ獲得し、その強みをアピールすることで、理想とするキャリアアップを実現していく事が可能になってくると思います。
失業保険は職業訓練校などに通えば延長する事は可能なので、職務経歴の空白期間を怖がらずにキャリアアップを目指すことが、成功する転職への最短ルートです。
未経験の職種への転職には転職エージェントの活用がおすすめです
彼女が外資系企業に応募をする際、求人案件は転職エージェントが紹介してくれたものだけに絞ったそうです。
なぜなら、転職サイトを利用して『外資・初心者・未経験OK・事務職・簿記二級・TOEIC 〇〇点以上』と詳細指定を行っても、どうしても求人案件がバラけピンポイントで絞れず、スムーズに優良な求人を探し出すことができなかったそうです。
そこで、転職エージェントに無料登録し、ちゃんと自分の希望(外資系企業でTOEIC 〇〇点以上、簿記二級の取得者。初心者・未経験OKの事務職)を伝えた所、転職エージェントのアドバイザーは、その希望条件に見合った求人案件だけを探し出して紹介してくれたそうです。
また、転職エージェントは履歴書やエントリーシートの自己 PR 文や志望動機の上手な書き方、面接での効果的な自己アピール方法などを教えてくれるので、彼女はとても助かったようです。
未経験の職種に転職したいなと思っている人は、ぜひ転職エージェントを利用してみてください。スムーズな転職活動を行うことができますよ。
転職に不安がある人は転職エージェントに相談するのがオススメ
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特に、転職組の中でも、全くの別の業種から転職する場合、転職後のキャリアパス(昇進・出世へのルート)の作り方はとても大事です。
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