あなたが頑張って転職活動を行っていて、誰もが羨むような大手の有名企業から内定がもらえたらどうしますか?おそらくほとんどの人が喜んで入社するでしょう。
しかし、有名な大企業だからといって、万人にとって素晴らしく働きやすい労働環境とは限りません。
日本には会社としての経済規模が大きく、外側からは優良な会社に見えても、実際はカルト宗教的であったり、強烈な体育会系で上下関係がガチガチの縦社会であったり、サービス残業は当然のブラック企業が存在します。
働き方が多様化したこの時代、一番、重要視すべきなのは働きやすさです。有名な大企業であっても、なぜ働きづらい労働環境が存在するのでしょうか?その詳細について述べていきたいと思います。
企業が労働基準法を違反しても罰則が弱く 労働者の立場も弱い
日本の企業に比べて、世界に存在する大企業のブラック会社のレベルがどれくらいかは分かりませんが、労働法がしっかりと機能している国の大企業では、多くの労働者の権利は保護されています。
しかし、日本の場合、どれほど有名な大企業であっても労働者の権利は決して保護されているとは言えず、ほとんどの会社の労働組合も実際は力を持っていません。
長時間労働や過労死などの問題も、介護や外食業界などのブラック色が強い業界だけでなく、大企業の技術職にまで影響が出てきています。
大企業に入社できれば安定した幸せが手に入る、という形態はもう成立しなくなっています。大企業の代表格であるマクドナルドも衛生問題や異物混入トラブルが噴出し、大きな損失を出しました。
また、過去にマクドナルドは過酷な長時間労働による店長の過労死裁判の訴訟を起こされたこともあります。
こちらも大企業の代表格の一つであるユニクロも、長時間労働などの激務が問題になったことがあり、離職率が高い会社に挙げられるほどになってしまっています。
IT 企業であるソフトバンクは、幹部社員の多くをヘッドハンティングで獲得しており、本部勤務に生え抜きとしてキャリアアップできるのは、100人に1人と言われていて、中間管理職にいたっては上からプレッシャー、下からの突き上げのサンドイッチ状態で非常に多忙です。
会社のブランド名や知名度ではなく働いてる人を観察しよう
その企業の善し悪しを判断するためのポイントとして良く使われているのが、その会社に勤務している社員の目に力強さがあるか、あるいは死んだ魚の目のような雰囲気を醸し出しているかで、ホワイト企業かブラック企業かを見極めようというものがあります。
いわゆるブラック企業で働いている社員達は、完全に目が死んでどんよりとしており、顔も無表情で誰とも目を合わせないような感じなので簡単にわかると思います。
大企業は、その知名度とブランドネームによって覆い隠されているだけで、本当に社員が働きやすいホワイトな環境かどうかは、中で勤務してみないと見えてきません。
ですので、有名な大企業から内定をもらったからといって、しっかりとリサーチもせず会社に入るのはとても危ないことです。
調べられる範囲で、会社の口コミ情報サイトや掲示板などを使ってできるだけたくさんの情報を細かく拾い集めて下さい。悪い口コミがたくさん噴出している会社は、何らかの問題を抱えているのかもしれません。
日本国内に進出したばかりの外資系企業が狙い目
しかし、日本に進出してきた外資系企業は、そのようなステレオタイプのイメージの企業ばかりではなく、世界中に拠点を置いている外資系企業でありながら、日本での規模はまだ小さい、といったグローバル企業も存在しています。
このようなグローバルな外資系企業で働くメリットは、労務管理がかなりキッチリしているという所です。例えば、ドイツ企業などでは、ドイツ本国の法律が労働者保護の観点で作られていますから、もちろん日本支社でも厳守します。
そして、外国企業の日本支社で勤務する外資系社員達の多くは、海外勤務や海外留学を経験し、国際的な感覚を身につけている人が多いので、日本の奇妙な労働倫理に毒されていない人がほとんどです。
「退勤のタイムカード押してからまた現場に戻って来い!」
「有給なんて取れるわけないだろ!甘えたことをぬかすな!」
と真顔で絶叫するポンコツ上司もいないので、実際のところ、国内で大企業と呼ばれている会社よりも労働環境や待遇はずっと良好だったりします。
外資系企業も選択肢に含めると可能性が広がる
知名度もブランドネームもあり、 CM でも見かける大企業だから働きやすいに違いない、という上辺のイメージだけで自分が働く会社を決定してしまうのは非常に危ない選び方です。
転職回数の頻度や、職務経歴の内容が重要視される日本独自の採用基準があるからこそ、数少ないチャンスをしっかり掴むようにしていきましょう。
外資系企業に興味があって転職を希望しているなら、自分に合った会社を転職エージェントと相談しながら見つけていくのが最も効率的です。